市教委、「不承認」「保留」を連発
今週になって、ようやく「のびのびルーム」「放課後ルーム」の「承認通知」が各家庭に郵送されてきました。
問題なのは、「のびのびルーム」に申し込んだこども達の中で、「不承認」「保留」通知が少なからず送られてきていることです。その多くが障害があること、もしくは、その障害の程度が重いことを理由に「不承認」や「保留」とされています。
数字は公表されていませんが、保護者からは「多数の校区で不承認や保留がでている」との情報が入ってきています。当校区の場合は以下のとおり(2次募集以降の結果は不明)。
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学年 |
新規承認(申込) |
継続承認(申込) |
受理せず |
保留・不承認 |
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1 |
31(1名転出) (32) |
* |
0 |
1 |
|
2 |
(0) |
41(41) |
0 |
0 |
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3 |
5(5) |
29(29) |
0 |
0 |
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4 |
0(0) |
3(2名辞退)(23) |
20 |
0 |
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5 |
0(1) |
1 (3) |
3 |
0 |
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6 |
0(0) |
1 (1) |
0 |
0 |
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合計 |
36(38) |
75(97) |
23 |
1 |
今回、1次募集で(新規)、(継続)合わせて135名の申込みがありました。これに対し市教委は、
- 新4年生以上の申込者については、「対象外」として受理せず1月末に申込書を返送しました。
- 新4年生以上でも、養護学級在籍児童については受理し5名の継続利用を承認しました(内2名は辞退)。
- 新1年生32名中、31名を承認(内1名は転出予定)、1名を「保留」としました。
つまり、新1年生から新3年生までの申込者107名中、ただ1人だけ4月からの利用を認められなかった子が存在するのです。
「4ヶ月後にまた判断します」
そのお母さんがルームに来られて、市教委のひどい対応について嘆いておられました。
市教委から送られてきた「通知」は、
「現段階でのルームの管理運営上、お子様の安全確保を図るのが難しいとの考えから、判断を保留させていただきます。」
「平成20年度1学期末ごろを目途に、(中略)再度、総合的に判断させていただきたいと考えておりますので、ご理解願います。」
といったわずか5行足らずの文章。
つまり、「お宅のお子さんの障害が重い為に、のびのびでは安全を保障できません」「利用を認めるかどうかは、4ヶ月後にもう1度、判断します(当然、その時に、また保留とすることもありますよ)。」という通知なのです。
「仕事をやめろ、というのか!」
「もう決まったことですから…」
このお母さんは仕事に就いています。通知を見て驚き、すぐさま市教委に電話をしたといいます。
「私は仕事をしている。子どもが入れなかったら、仕事をやめないといけません。私に仕事をやめろ、というんですか!」
しかし、担当者の田井総括指導主事は、
「もう決まったことですから、どうしようもありません。」
などと、のらりくらり対応したそうです。
この子は、4月から百舌鳥養護学校に入学することが決まっているので、あとは放課後の生活・居場所さえ決まれば、他の子と同じように楽しい学校生活のスタートが切れるのです。放課後は、今度3年生になるお姉ちゃん(のびのびルーム入室決定)と一緒にすごし、地域のこども達との友達関係を育んでいくことができるのに…。
そもそも、こども達一人ひとりの生活に、「君は保留やで。1学期の終わりに、もう1回見にいったるから、それまで待っといてや。」とか、「あんたの障害は重すぎるから、のびのびルームとか放課後ルームには入られへんねんで」などと勝手な判断をくだす権限を、市教委は誰から与えられているのでしょうか?
国は「可能な限り受入れに努めること」
国(厚生労働省)は、まったく逆の立場です。昨年10/19に厚労省が発表した『放課後児童クラブガイドライン』(国が定めた学童保育の基準)には以下のように書かれています。
11.特に配慮を必要とする児童への対応
- 障害のある児童や虐待への対応等特に配慮を要する児童について、利用の希望がある場合は可能な限り受入れに努めること。受入れに当たっては、施設・設備について配慮すること。
- 障害のある児童を受け入れるための職員研修等に努めること。
今から3年前(05/04/01)に施行された『発達障害者支援法』には次のような条文もあります。
(放課後児童健全育成事業の利用)
第九条 市町村は、放課後児童健全育成事業について、発達障害児の利用の機会の確保を図るため、適切な配慮をするものとする。
国基準に基づき、全員入室を!
市教委は、国(厚労省)基準に基づいて、のびのびルーム、放課後ルームの利用を希望するこども達全員の入室を直ちに認めるべきです!
今回、「保留」とされた児童についても、4月1日からの入室を現場指導員として強く求めます!
懲りない面々
「加配を削れ」「受入れ基準を厳しく」
世界的には随分遅れているものの、国の基準はここまで来ています。ところが「政令指定都市・堺」の教育委員会の「水準」といえば・・・「放課後ルーム」での障害児排除、「のびのびルーム」での11年間におよぶ障害児切り捨て・・・。
しかし堺市の動きはこれに留まるものでありません。
昨年、堺市教委が「みすほ総研(株)」に委託して行った『放課後児童対策事業(のびのびルーム)のあり方に関する調査報告書(07/06/29)』の中では、概略次のように書かせています。
- 障害児の受入れ基準が不明確。保護者の就労状況」のみを基準として「一般児童」と同一の基準にすべき。
- 堺市の「加配指導員」の配置数は他市と較べて多すぎる。再検討し減員することも考えられる。
それもこれも、すべては「コスト削減の為に」という訳です。決して「お子様の安全確保を図るのが難しいとの考えから」導き出された提案などではありません。
しかし、07年「放課後ルーム」事業を立ち上げたものの大失敗して大赤字を出し、たった1年で「21校区」から「8校区」へ大幅な縮小を余儀なくされた、その責任は市教委の幹部も放課後子ども支援課の面々も誰一人取っていません。それでも、「のびのびの2倍」と指摘されている高コストの「放課後ルーム」全校実施をめざすというのですから、「ほんまに大丈夫かぁ?」と聞きたくなります。
みずほ総研(株)には、まず、こんな市教委-放課後子ども支援課の「政策立案能力」や「業務遂行能力」について、実態調査を行って報告してほしいものです。



