「受け入れ拒否」は差別
5月9日、今年度のびのびルーム利用を「不承認」とされた障害児5名の保護者が、堺市教委に対して異議申し立てを行いました。今朝(5/10)の各紙朝刊(大阪・泉州版)に掲載されたため既に多くの方がご存知だと思います。以下、「朝日」の記事から引用します。
堺市教育委員会が実施する学童保育事業「のびのびルーム」の利用を認められなかった障害児5人の保護者が9日、市教委に対して受け入れ拒否の取り消しを求めて一斉に異議を申し立てた。いずれも共働きか母子家庭で「利用できなければ仕事が続けられなくなる」と訴えている。堺市では近年障害児らの受け入れ拒否が増加傾向で、市民からの批判が相次いでいる。
小学1年生4人と2年生1人の保護者で、母子家庭が1世帯、夫婦共稼ぎが4世帯。いずれも昨年末に、市教委が実施する学童保育事業「のびのびルーム」の利用申込書を提出した。
市教委は、申込書に書き込まれたそれぞれの子供の生活状態を見た上で、保育所や幼稚園での様子を調査。ルームの利用において「配慮が必要な子」と判断し、3月7日付で「管理運営上、お子様の安全確保を図ることが難しい」とする利用不承認通知書を送付した。
申し立ての代表を務める、小学2年生の娘を持つ濱名直美さん(31)は「安全面に問題があって難しいなら、改善する努力をしてほしい」と話す。この日市役所で会見した母親らは「政令指定都市として誇れる子育て支援をしてもらいたい」などと訴えた。
(中略)
厚生労働省によると、学童保育事業の入所の判断基準は一律には決まっておらず、運営する自治体などがそれぞれ判断する。しかし同省は05年、発達障害者支援法の施行に伴って、発達障害児も含めた障害児を学童保育で適切に受け入れるよう配慮を求める通知を都道府県や政令指定都市に出している。同省育成環境課は取材に対し、「障害があるからといって一方的に断るのは許されない」としている。 (下線部は引用者)
※この記事はウェブサイトでも朝日新聞電子版(asahi.comマイタウン/大阪)などで読むことができます。http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000805100002
指導員も異議申立て断固支持!
のびのびルーム、放課後ルームにおける「障害児受け入れ拒否」問題については、このブログでも再三にわたって取り上げ市教委に対する徹底した批判を加えてきました。当然、私は今回の5名の保護者による異議申し立てを全面的に支持します!
- (3/15)こどもの生活に「保留」なんかないぞ!http://mikunihanabi.seesaa.net/article/89695339.html
- (3/19)こどもの生活に「保留」なんかないぞ!(その2)http://mikunihanabi.seesaa.net/article/90188538.html
- (4/17)16日付『朝日新聞』http://mikunihanabi.seesaa.net/article/93697830.html
市教委・放課後こども支援課は、障害児受入れを拒否する理由として「安全面の問題」を持ち出すことによって、教育長が下した『不承認』『保留』決定が、あたかも「こども達自身の安全を守る為」の「苦渋の決断」であるかのように描き出そうとしています。
しかし、それは全く事実に反します。3/19「希望の会」と市教委(同課)の交渉に参加した報告にも書きましたが(「こどもの生活に「保留」なんかないぞ!(その2)」参照)、今年度の「保留」や「不承認」決定の中には、以下のようなケースが含まれています。
- 就労家庭なのに、不承認または保留とされた。
- 母子家庭なのに、不承認または保留とされた。
- 当該校区のルームは「定員割れ」の状態なのに、不承認または保留とされた。
これらは、「健常児」ならば、すべて最優先でのびのびルーム利用が承認される条件です。
これを差別と言わずして、何を差別と言うのでしょうか?
児童1名が「待機」のまま1ヶ月半
当校区のびのびルームでも、3/7付「通知」では「保留」とされた1名の児童(養護学校在籍)が、その後の交渉を通じて「保留」決定は撤回させたものの「加配指導員の欠員」を口実に1ヶ月半にわたって「待機状態」におかれたままです。
市教委は事業団に責任転嫁
市教委は保護者からの問い合わせに「指導員募集は事業団の責任」といって逃げを打ち続けています。責任転嫁された事業団はといえば、新年度になって「これといった人材募集活動は行っていない・・・」というお粗末な状態。
「保護者から、夏休みだけでも何とかならないか?と言われている」と電話すると、ようやく「11日付折り込み広告に募集記事を掲載する予定」との返事が返ってきました。
役所の人間は、「努力はしている」とか「募集しても人が集まらない」とか応えていれば時間は過ぎ、仕事していることにもなって、給料も貰える。我々指導員も「加配が来ないので、どうしようもありません」と低姿勢で弁解していれば、保護者もそれ以上何も言えない。こうして「責任転嫁」は下へ下へ。最後は「募集しても応募して来ない誰か」が悪い、という漫画的状況になってしまっている!
その間、多くのこども達が、友達と一緒にあそんだり、おやつを食べたり、おしゃべりしたりする楽しい「放課後生活の時間」を奪われ続けている・・・というのに。われわれ大人は一体何をやってるんだろうか?


